電脳ヨーグルト

プログラミングの備忘録と私生活を

グライダー人間を見て劣等感を感じるのはやめよう

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昔買った外山滋比古先生の

「思考の整理学」

を読み返しているのですが、前に読んだ時の記憶はどこへやら、とても新鮮に読めます。

 

この本の第1章では、現代の学校教育が人から与えられた事をこなすのは得意だけど自律的思考ができない、いわゆるグライダー人間を生み出す原因だと述べられています。

 

幼い子どもは創造的だけど、学校で知識を与えられるにつれて人まねがうまくなり、創造性は削がれていきます。

 

 

外山滋比古先生いわく

 

人間には、グライダー能力と飛行機能力があり、受動的に知識を得るのが前者で、自分でものごとを発見するのが後者だそうです。

 

そして両者はひとりの人間の中に同居しています。

 

グライダー能力を欠いていては、基本的知識すら習得できず、何も知らないで独力で飛ぼうとすれば事故を起こしてしまいます。

 

つまり、優れた成果を挙げるにはどちらの能力も必要なのです。

 

しかし世の中で賢いと言われるような人には、グライダー能力が圧倒的で、飛行機能力は全然ないという人が多い気がします。

 

僕自身はグライダー能力が低く、人よりすこし多めに勉強してやっと人並みぐらいなので、グライダー能力が高い人を見ると羨ましいです。

 

飛行機能力はグライダー能力と違い、点数や成果として明確に評価できないので、それそのものは評価の対象になりにくいのではないかと思います。

 

例えば、ジョブズのような成功した人間が結果的に飛行機能力が高かったのだと認められるだけで、飛行機能力は当人が成功を収めた時にはじめて表舞台に現れます。

 

だとすると飛行機能力ってそこまで重要では無いのではないかと思いますが、そんなことはありません。

 

この本では、新しい文化の創造には飛行機能力が不可欠であると書かれています。

 

その事について外山滋比古先生は以下のようにまとめられていました。

 

現代は情報社会で、コンピュータという飛び抜けて優秀なグライダー能力の持ち主が現れたため、自分で飛べない人間はコンピュータに仕事を奪われる。

 

 

この本の初版が1983年なので今から35年前です。

 

近年、オックスフォード大のオズボーン氏の研究論文を間に受けて半分の仕事がAIに奪われるとか騒いでいますが、35年前にこの結論に至るというのに驚きです。

 

長くなりましたけど結局、

 

僕がなにを思ったのかというと

 

我々の飛行機能力をもっと評価してあげようという事です。

 

グライダー能力を評価する枠組みはあれど、

今の社会の仕組みでは成功を収めないと、その人の独創性やセンス、考えなどは評価されません。

 

しかし成功前と成功後でその人の独創性やセンスが劇的に変わるかというと、そうではありません。

 

つまり人目に触れないだけで、飛行機能力が高い人って沢山いると思うんです。 

 

そんな人がグライダー人間に劣等感を感じて、自分なんて大したことないと卑屈になるのは良くないです。

 

 

今後10年20年でAIやIoTが社会の仕組みを一変させることは間違いなく、新しい文化が生み出されることでしょう。

 

そんな時こそ飛行機能力が社会で大きな力を発見するのではないでしょうか。

 

 

思考の整理学 (ちくま文庫)

思考の整理学 (ちくま文庫)