電脳ヒモ

~Lord of the Strings~

AI人材ってなんなんだろうなと感じた話

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少し前になりますが、こんなニュースがあったのを覚えていらっしゃる方も多いかと思います。

政府の統合イノベーション戦略推進会議は2019年3月29日、人工知能(AI)技術を活用できる人材を年間25万人育成する大胆な戦略案を取りまとめ、公表した。今夏に正式決定する。

www.nikkei.com


AI人材が足りないと騒がれるようになった結果。エンジニア、非エンジニアに関わらず機械学習について学びスキルアップを目指す人が増えてきました。


色々な学習方法やパラメータの調整方法が発表され日々状況が変わっていくAI界隈。


統計の知識や微分積分などの知識は必須な上、各モデルについての詳細な理解やパラメータの調整など勉強しなければならないことが沢山あります。


AI人材になるために僕も頑張って勉強しているのですが、僕の努力とは裏腹にAIの技術はどんどんコモディティ化しているような気がします。


超優秀な研究者やエンジニアが開発したモデルや機械学習ライブラリを使って、それぞれの学習モデルを作ってサービスとしてリリースしたり、企業に経営改善の見積もりとして提案したりしているのが今のAI業界の現状です。


現時点でのAI人材はpythonでのコーデイングやスクレイピング技術や各種ライブラリを使いこなす能力が必要ですが、これらはどんどん効率化されているので最終的には専門的な知識が無くても学習モデルが作れるようになるのではないかと懸念しています。

jp.techcrunch.com


ついこの前マイクロソフトが発表した機械学習ツールでは、データをインポートしてどの値を予測するのかをサービスに告げるだけで学習モデルの作成ができるそうです。


現段階では専門家が試行錯誤して作った学習モデルに遠く及ばないとは思いますが、今後モデルを作るコストはどんどん減っていくでしょう。言い換えるとAIを作る側の需要はそれほど無いということです。


なので「AI人材が足りない!」「PythonやれPython!」「Tensorflowだ!」と日本政府のAI人材足りない宣言に載せられた結果、冷や飯を食わされるAI人材?が出てくるのではないかと思います。



以上をまとめると、技術だけのAI人材は超優秀でない限りなかなか厳しいということになります。



じゃあ何が必要かというとビジネスへの知見です。



日本商工会議所の三村明夫会頭はAI人材の仕事について
「かみ砕いて(AIが)経営に必要だと分からせる、しかも具体的にこういう手段がありますよと、社長に気付きを与える人材が必要」
と述べています。

また、メルカリのCPOの濱田さんは以下の記事で

「AIを作る人間と使う人間は今後分かれてくる。AIのモデルを作るのは引き続き専門性が必要だが、どのようなデータを取得してどのようにプロダクトに落とし込むかを考えるのはエンジニアでなくてもいい」

と話しています。

www.itmedia.co.jp



濱田さんは、どのようなデータを取得してどのようにプロダクトに落とし込むかを考えるのはエンジニアでなくてもいいと言っていますが、実際にはAIでなにか業務を改善したい人が自社のデータの活用方法を具体的に考えることは難しいと思います。


なので、現場の人とモデルやサービスを作る人の間に立って、技術的な制約を意識しながらその中で最適な課題の解決方法を探るAI人材の需要は増えてくるのではないかと思います。


25万人は供給過多なのかもしれませんが、僕みたいにスキルに自信がない人がAI人材として生きていくためには、技術的な知識とビジネス的な知識を持ったゼネラリストにならなければなりません。



ゼネラリストという響きはかっこいいけれど結局はスペシャリストになれない器用貧乏なだけなのかな・・・(゜_゜)